アジア太平洋障害者芸術祭「TRUE COLOURS」に向けた作品制作

日本財団と国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)では、2020年の東京での芸術祭開催に先立つイベントとして、アジア太平洋に焦点を当てた芸術祭「TRUE COLOURS」をシンガポールにて2018年3月に開催します。シンガポールをはじめ、アジア圏および太平洋諸国から選りすぐりの舞台芸術作品、数十組を実演します。日本財団DIVERSITY IN THE ARTSでは、日本からダンス・パフォーマンスの新作2作品を制作し「TRUE COLOURS」にて発表します。

 

作品1:ダンス作品「とけあうふたりのパフォーマンス(仮)」

本作では、「とけあう」世界をコンセプトに、様々なバリアが比較や競争を生みやすい現代社会において、バリアを超えて一体になる瞬間を二人のダンサーによって描きます。両手両足義足のアーティストとして世界中で活躍したリサ・ブファノ(Risa Bufano)の共同製作者としれ知られるアメリカ在住の振付家、ソンシリー・ジャイルズ(Sonsherée Giles)が来日し、義足パフォーマー・ダンサーの森田かずよと、インクルシブダンスの分野で活躍する定行夏海に振付を行います。衣装デザイナーとしても活躍するソンシリーは、車椅子、義足などを身体パーツの一部として空間的にデザインし、パフォーマンスを彫塑的な美しさにまで高めていきます。また、サーカスアーティストの金井ケイスケも共同演出に加わり、作品の制作を試みます。

稽古風景より(Photo:冨田了平)

 

振付・衣装ディレクション:ソンシリー・ジャイルズ

共同演出:金井ケイスケ

出演:森田かずよ、定行夏海

衣装製作:武田久美子

制作協力:SLOW LABEL

 

本作は2018年3月23〜25日にシンガポールで開催されるアジア太平洋障害者芸術祭「TRUE COLOURS」にて上演されます。国内では10月に開催される「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」で一部上演するほか、試演が予定されています。今後の国内での上演予定についてはお問い合わせください。

 

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プロフィール

ソンシリー・ジャイルズ (ダンサー、振付家、衣装デザイナー)

サンフランシスコ在住。動物、ランドスケープ、アートヒストリーや日々の生活経験の観察に基づき、ダンスを創作、国内外をツアーしている。公立学校、施設、ダンスフェスティバルや大学でコンテンポラリーダンスを教えている。2005-2015年までAXIS Dance Companyのアソシエイト・ディレクターを務める。2008年、Alex Kately振付作品「To Color Me Different」でIsadora Duncan Award for ensemble performanceを受賞。2010年には、インテグイテッド・ダンスの分野で、Homer Avila Award for Excellenceを受賞している。

 

 


金井ケイスケ(サーカスアーティスト)

中学で大道芸を始める。97年文化庁国内研修員として能を学んだ後、99年文化庁海外派遣研修員として、日本人で初めてフランス国立サーカス大(CNAC)へ留学。卒業後フィリップ・デュクフレ演出のサーカス『CYRK13』で2年間のヨーロッパツアー。その後、フランス現代サーカスカンパニー「OKIHAIKUDAN」をセバスチャン・ドルトと立ち上げ、ヨーロッパ、中東、アフリカなど35カ国で公演。2009年帰国。

 

 

 

森田 かずよ (義足の女優・ダンサー) 

「二分脊椎症・側湾症」を持って生まれ、18歳より芝居を始める。表現の可能性を日々楽しく考えながら、義足の女優・ダンサーとして活動。NPO法人ピースポット・ワンフォー理事長。最近は人形作家とのコラボレーションなど、様々なジャンルの方と共に、障害を超えた身体のあり方を模索している。第11回北九州&アジア全国洋舞コンクールバリアフリー部門 チャレンジャー賞受賞。

 

 

 

定行 夏海 (ダンサー) 

フィジカルシアターカンパニーGERO所属。幼少の頃から西アフリカの伝統芸能を柳田知子氏と母である定行雅代より学ぶ。中学からNPO法人みやぎダンスのインクルーシブダンス活動・舞台作品に参加。京都造形芸術大学でコンテンポラリーダンスを学び、現在ダンサーとして舞台に立ちつつ、みやぎダンスでの指導やSLOW MOVEMENTでアカンパニストとして作品に出演するなど、インクルーシブダンスの現場を中心に活動している。“Afro Dance Groove”インストラクター。

 

 

 

武田久美子 (コスチュームデザイナー)

1979年 東京生まれ。多摩美術大学テキスタイルデザイン学科卒業。テキスタイルの技術を生かしながらの舞台衣装デザインに興味を持ち、卒業後にロンドンへ渡英。London College of Fashionの衣装デザイン学科、引き続き同校の大学院にて専門的、技術的に、ステージ上での衣装の役割や効果を模索するようになる。大学院卒業後から本格的にキャリアをスタートし、グローブシアター、バービカンシアター、ノッティングヒルカーニバルなど、様々なパフォーマンスの衣装デザイン・制作をしている。2012年からは拠点を日本に移し、広告(TV、グラフィック、WEB)や音楽(コンサート、CDジャケット、Music Video)、映画、舞台の衣装など活動の場所を広げている